You are not alone.
日本にいる気のしない大学。
そうだ、そうだった。
オープンキャンパスでも確かにそう感じてた。
でも英語から逃げて、語学から逃げて、何もかも聞こえないフリをして忘れていた。自分で忘れさせていた。
もしも閉ざすのを止めて、開けることが出来たなら――
「お前も直ぐに、英語と仲良くなれるよ」
後ろから付いて来ていた夕斗。友利の頭をポンッと撫でた。
「……少し、期待してもいいですか?」
「ああ、期待どころか自信を持て! 次、グラウンド行くぞ」
「あっ――先輩! ありがとうございました!」
背を向けて遠く離れていく途中……「にぎやがな人達だな」とフッと笑う声が聞こえた。
まあ、たまにはこういうのも良いかもしれない。色んな人間と喋った方が良いという、友利に向けられた夕斗の言葉。あれは自分にも向けられていた気がしたから。
「昼食、誰かと食えって言いたいのかね……あの先生は」