You are not alone.
見える距離の先で、夕斗は誰かと話している。
終わったか、友利のところに戻ってきた。何故かその話し相手も連れて……。
「どちら様ですか?」
「お前と同じ一年生」
夕斗に指差された彼は軽く会釈をした。物静かなクールな容姿からは勉強が出来そうなオーラが滲み出ている。
腕の中には数冊の参考書とそして――
「ずいぶん紙が沢山ですね」
机の上に置かれたそれらの物と無数の紙。コピーに失敗したと思われる物も含まれていた。真っ白な裏面をメモとして利用するのだろう。
「関谷先生がこれで会話してやってくれと言うので」
「声と耳だけが英会話じゃないからな。目と頭を使って自分のペースで初めてみたらいい」
確かにこれなら聴き取れないという心配もないため友利でも出来そうだ。分からなければゆっくり考えて、調べながら書けばいい。
夕斗が彼を連れてきたのはMULKで言っていた色んな人と喋る方がいいという考えからだろう。
友利としても同年代の方が近いレベルを期待出来るため有り難かった。
さっそく青年がシャープペンシルで英語の文章をすらすら書いた。