幼なじみとナイショの恋。

「結衣……。甘えても、い?」



私の頭をなでていたはるくんの手に力がこもる。


するとはるくんは自分の口元に私の頭を引き寄せて、小さく耳打ちをした。



「……やっぱり、もうちょっといてよ」



こんなふうに、はるくんが甘えられるも、


私だけならいいのにな……。


ずっとずっと、私だけなら────。













「ど、どうかな?」



パクリと一口、お粥を口に運ぶはるくんを私は固唾を飲んで見守っていた。


お粥はさっきはるくんが寝ている間に、はるくんちのキッチンを借りて作っておいたものだ。



「うまい」


「本当!?」



心の中で思わずガッツポーズ。


もしかしたらお世辞かな?と少し不安になったけれど、あっという間に平らげそうな勢いで食べるはるくんを見て、ホッと胸を撫でおろした。



相変わらず熱は高いみたいだけど、食欲はあるみたい。


よかった……。




「ごちそうさま」


「おそまつさまでした」



お粥を食べ終わったはるくんは、私が買ってきた薬を飲んで、またベッドへと横たわった。



「食ったらまた眠くなってきた……」


「薬も飲んだし、寝ちゃってもいいよ?」


「せっかく結衣がいるのにもったいない」


「ふふ。何それ。私はいつでもはるくんの側にいるよ」
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