幼なじみとナイショの恋。
「はい……?」
「コイツらの補習に、蒔田も教える側で参加してほしいんだよ」
教える……側?
それってこの4人にテスト勉強を教えるってこと……!?
「そ、そそそそんな!!!む、無理です!!絶対絶対無理です!!」
「え〜。何でだよ〜」
「わ、私なんて、人に教えられる立場じゃありません!!」
「いやいや。蒔田はクラスでもずば抜けて成績もいいし、授業態度もいいしな。先生は信頼してるんだぞ?」
「で、でも……」
ただでさえ人と関わることが苦手なのに、人に上手くものを教えるなんてできるはずがない。
特にはるくん以外のみんなは、まだ話すのだって緊張するのに……!
「まぁ、さすがに一人じゃ不安だと思って、八木にも頼んでおいた。あいつは快くOKしてくれたぞ?一度は同じグループになったよしみじゃないか!なっ!」
先生の手が思い切り私の肩を叩く。
プレッシャーという重みを肩に乗せられた気分だ。
だけど、八木くんが快く承諾したと聞いて、私が断れるはずもなくて……。
「……わかりました」
なくなく承諾すると、「ありがとう!頼んだぞ!」と言って先生はニッコリと微笑んだ。