幼なじみとナイショの恋。
*
「てなわけで、補習組4人はこのプリントを解くように」
補習授業は、早速次の日の放課後から始まった。
「蒔田と八木は、この4人のわからないところを教えてやってくれ。お前達もテスト勉強をしながらでいいからな。誰もわからない場合は、職員室にいる俺んとこ聞きに来てくれ」
「はい……」
6人の机をくっつけて、ちょっとした長テーブルのようにした私達の席に、先生はプリントを配っていく。
全てのプリントを配り終えると「じゃ!しっかりやれよー」と言って、先生は教室を出ていってしまった。
な、なんだ。
こういうスタイルだったのか。
黒板の前に立って教えるとかじゃなくてよかった。
これならわからないところを教えればいいだけだし、八木くんもいるからあまり私の出番はないかも……。
そう思って胸をなで下ろしていたのに……。
「はーい!はいはいっ!蒔田先生!八木先生!問題が一個もわかりません!」
と厚木くん。
「す、すみません……私も……」
と井田さん。
「つかこんなの習ったことなくない?」
と古賀さん。
あ、あれーーーー!?!?
私の向かい側に座る八木くんは、額に手をあて大きな溜息。