幼なじみとナイショの恋。

「火曜以外なら、何曜日でもいいんで」


「何だ尾上、用事でもできたのか?頼むからデートよりも三者面談の方を優先してくれよ?なんてな!はっはっはっ」



わぁぁ!


先生、こんな時に冗談は止めてください。


はるくんが心底面倒くさそうに半眼を向けてます。


はるくんは根っからの面倒臭がり屋なんです。



「冗談はさておき、悪いけど変更は無理だなぁ」



え?



「な、何でですか!?」


「お。何だ蒔田も変更希望か?」



う……違うけれど……。


“じゃあ何で一緒に来たんだ?”なんて聞かれても困ると思い「まぁ…」と曖昧な返事をしておいた。



「今回の面談、この曜日じゃなきゃだめって家庭が多くてな。調整しようがないんだよ」



そ、そんなぁ……。



「じゃあ、今回うちの面談はなしにしてもらえませんか?」


「バカ言ってるんじゃないよ尾上。俺はお前の授業態度には前々から言いたいことが山ほどあるんだ。毎回毎回爆睡こきやがって。頭良くてイケメンだからって先生は容赦しないぞ」



ピシャリそう言われ、あからさまにちっと舌打ちするはるくん。



「先生の授業、子守唄みたいなんですよね」


「ちょ…そういうこと言う!?先生傷ついちゃうからやめて!!」
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