幼なじみとナイショの恋。
もしキミが、ただひたすらに俺との未来を望んでくれるのなら、
俺は俺の全てをかけて、
キミも、
キミとの未来も全部、
守るくらいの覚悟は出来ていたんだ────。
◇
────ガガンッ!
「おーいっ!マジ尾上どうした!?ノーマークから決められねぇんじゃ話になんねーぞっ!?」
バスケットボールが、ゴールリングに跳ね返されると同時に、飛んでくるキャプテンからの怒号。
怒られるのも無理はない。
自分でもアホみたいなプレーしてるのはわかってる。
「……すいません」
「お前、最近どうかしてるぞ?ちょっと外行って頭冷やしてこい」
「……はい」
気合いを入れろとばかりに、キャプテンは力強く俺の背中を叩くと、元のポジションへと戻っていく。
みんながプレーを再開する中、俺は一人体育館を出て体育館の裏手へと回った。
日陰が多く、比較的涼しいそこは、部員達が休憩時間によく使う場所だ。
幸い今の時間は誰もいなくて、俺はその場所に着くと夏風にサラサラと揺れる木の下で、ドサッと仰向けに寝転がった。
木漏れ日を遮るように目の上に腕を乗せる。
「……セミ、うるせぇ……」
夏休みに入ってからというもの、より一層激しさを増したセミの鳴き声。
普段大して何も思わないのに、今はそれすらも煩わしく感じる。
俺は俺の全てをかけて、
キミも、
キミとの未来も全部、
守るくらいの覚悟は出来ていたんだ────。
◇
────ガガンッ!
「おーいっ!マジ尾上どうした!?ノーマークから決められねぇんじゃ話になんねーぞっ!?」
バスケットボールが、ゴールリングに跳ね返されると同時に、飛んでくるキャプテンからの怒号。
怒られるのも無理はない。
自分でもアホみたいなプレーしてるのはわかってる。
「……すいません」
「お前、最近どうかしてるぞ?ちょっと外行って頭冷やしてこい」
「……はい」
気合いを入れろとばかりに、キャプテンは力強く俺の背中を叩くと、元のポジションへと戻っていく。
みんながプレーを再開する中、俺は一人体育館を出て体育館の裏手へと回った。
日陰が多く、比較的涼しいそこは、部員達が休憩時間によく使う場所だ。
幸い今の時間は誰もいなくて、俺はその場所に着くと夏風にサラサラと揺れる木の下で、ドサッと仰向けに寝転がった。
木漏れ日を遮るように目の上に腕を乗せる。
「……セミ、うるせぇ……」
夏休みに入ってからというもの、より一層激しさを増したセミの鳴き声。
普段大して何も思わないのに、今はそれすらも煩わしく感じる。