みんとキャンディ
朝からの高熱のせいか、



病気のときって何故こうも心細くなるんだろう……。



熱でぼんやりした頭の中で聖梨は、答えの出ない自問自答を繰り返していた。




重たい体を横たえて、



虚ろな頭でずっと短い眠りと目覚めを繰り返していた。



やたらに静かな部屋が余計に心細くて、



ぎゅっと目を瞑っていた聖梨の耳に、



ドアをノックする音が聞こえた。




家政婦の声と共に開かれたドアから現れた人影を、



聖梨はぼやけていた視界を、ぐっと目を凝らして見つめた。



「……雄楽くんっ」



慌てて体を起こした聖梨に、




「寝てて良いから。無理すんなよ」



雄楽は柔らかな笑顔を向けながら、歩み寄って来た。



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