みんとキャンディ
聖梨に聞こえるか聞こえないかくらいの声で呟いた皇楽は、足元に転がったティーカップを拾おうとしゃがみ込んだ。
「あ!! ごめんなさいっっ!!」
自分が落としたものを慌て拾おうと、彼の隣にしゃがんだ瞬間、
「キャッ!」
「ぅわっっ」
バランスを崩した聖梨が、とっさに腕を伸ばした先。
ティーカップに手を伸ばして床に俯いていた皇楽に向かって勢い良く倒れ込んでしまった……。
恐怖で瞑った瞳をゆっくり開ければ、
聖梨の理想を具現化した王子様の顔が目の前にある。
思わずパクパクする聖梨の下で、
聖梨の憧れは、物凄く鬱陶しげに彼女を見つめ、
「痛てぇなぁ……。さっさと退けよ、デカ女がっ」
聖梨の耳を疑わせるようなセリフを吐き捨てるや否や、
チッとあからさまな舌打ちをして、
荒っぽく覆い被さる聖梨を自分の上から押し退けた。
下敷きになった手首をさする彼を前に聖梨は固まった……。
聖梨の理想の王子様は……、
あくまで見た目だけ。
その中身はとんでもなく無愛想で、
とんでもなくクールな王子様のようだった……。
「あ!! ごめんなさいっっ!!」
自分が落としたものを慌て拾おうと、彼の隣にしゃがんだ瞬間、
「キャッ!」
「ぅわっっ」
バランスを崩した聖梨が、とっさに腕を伸ばした先。
ティーカップに手を伸ばして床に俯いていた皇楽に向かって勢い良く倒れ込んでしまった……。
恐怖で瞑った瞳をゆっくり開ければ、
聖梨の理想を具現化した王子様の顔が目の前にある。
思わずパクパクする聖梨の下で、
聖梨の憧れは、物凄く鬱陶しげに彼女を見つめ、
「痛てぇなぁ……。さっさと退けよ、デカ女がっ」
聖梨の耳を疑わせるようなセリフを吐き捨てるや否や、
チッとあからさまな舌打ちをして、
荒っぽく覆い被さる聖梨を自分の上から押し退けた。
下敷きになった手首をさする彼を前に聖梨は固まった……。
聖梨の理想の王子様は……、
あくまで見た目だけ。
その中身はとんでもなく無愛想で、
とんでもなくクールな王子様のようだった……。