いつか、眠るまで
舞 side
昔から、幼いながらもなんとなくで気づいてた。
何故か、未亜はいつも作り笑いをしてた。
うちは、その理由を知らない。
でも、うちと未亜は幼馴染だから。
いつか、話してくれるだろうと、信じてたから。
けど、そんなのは私の勝手な妄想で。
未亜は、結局うちには何も言わなかった。
いつしか、未亜が作り笑いをしているのは、うちの気のせいなんじゃないか。
本当は、これが未亜の心からの『楽しい』を示す顔なんじゃないか。
そう、自分の都合のいいように解釈してた。
あのとき、────
楠木 那音が来るまでは。