いつか、眠るまで
あの日、あのとき。
「あのね…ちょっと相談があるんだ。」
全ては、その一言から始まった。
昼休みになり、教室が一段とざわめく中 舞と未亜はあるところに向かった。
未亜の相談事は、他人に聞かれてはまずいものだったから。
「えっ!
楠木くんを呼び出した!?」
静まった屋上で、舞が声をあげる。
「ちょ、声大きいよ!」
未亜が自分の唇に人差し指をおく。
「あ、ごめん…
で、いつ呼び出したの?やっぱりあの返事よね?」