恋する乙女~パーフェクト王子VSヤンキー王子~

私は、お兄ちゃんが来る前に
階段を上がり自分の部屋に入ってしまう。

「七海ちゃんが、ずぶ濡れで帰って来たのよ。
怪我しているし
イジメられているのかもしれないわ!?」

志穂さんは、心配そうに言った。

「まさか…あいつに限って…」

それを聞いたお兄ちゃんは、慌てて
私の部屋に行く。

コンコンと部屋のドアをノックしてきた。

「七海?どうした……学校は?」

「開けないで、今着替えているから!!
ただ、コケてずぶ濡れになっちゃったから
帰って来ちゃっただけよ…アハハッ、心配しないでよ」

ワザと笑い声を出し誤魔化した。

「…声が全然笑ってないぞ!?入るからな」

そう言い無理やり入ってきてしまった。

ずぶ濡れで怪我をしたままの私を
見て驚いた表情をしていた。

「…お兄ちゃん…」

< 169 / 392 >

この作品をシェア

pagetop