恋する乙女~パーフェクト王子VSヤンキー王子~
「蓮先輩は…本当は、しきたりを守るため
だったのですか?
雅先輩に変装してまで守ったこと」
私には、そうではないような気がする。
蓮先輩は、雅先輩を大切に
思っていたはずなのでは?
「……最初は、無理やりでも
そうなるしかなかった。
嫌々にやってさ。でも…」
「……でも?」
「変装して名前を呼ばれて
雅が生きていると思われてる時は
本当に生きてるように思えてな」
そう話す蓮先輩は、とても
切なそうな表情をしていた。
「蓮…先輩」
「笑っちまうよな。
雅は、死んでいるのに…生きていると思うなんて」
「生きてますよ!」
「はぁっ?」
私の言葉に驚いた表情をする蓮先輩。