恋する乙女~パーフェクト王子VSヤンキー王子~

花菜ちゃんは、それに気づいた。

「あ、すみません。
家には、あんまり帰りたく無くて…誰も居ないし」

そう慌てて言った後に
少し寂しそうな表情する。

「…どうしてだ?」

「実は…あの追って来たヤクザ達って
借金取りなんです。
父が会社経営をしていたのですが
失敗して倒産しちゃって」

「借金を残して私達を置いて逃げちゃって
お母さんとお兄ちゃんで
返さないと行けないみたいで働きに行っていて
家に帰っても1人ぼっちなんです」

花菜ちゃんは、深刻そうに話した。

「そうか…悪かったな。嫌な事を聞いて」

「あ、いえ。そんな…気にかけてくれて
ありがとうございます」

花菜ちゃんは、ニコッと笑った。

「……。」

「それより…れ、蓮先輩は、どうしてこちらに?」

「あっ?あぁ…職員室に寄った帰り。
委員会も終わったしな」

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