恋する乙女~パーフェクト王子VSヤンキー王子~

「あ、うん。アパートの前に
変な男の人達とかうろついていたりするし
帰ってもお兄ちゃんやお母さんも帰り遅いから
よく学園で時間を潰していたりするんだ」

花菜ちゃんは、そう話した。

花菜ちゃん…。

「私も事情を大体、聞いているけど
大変そうなんだってね?」

「そうなの?」

明里は、驚いていた。

「うん。借金を返すのも大変なのに
お兄ちゃんったら
『お前だけは、自分の行きたい所に行け』って
言って大学を諦めて遅くまで働いているんだ…」

『そうなんだ…』

私と明里は、さらに驚いて聞いていた。

「でも、全然苦では無いのよ!
それもあってこっちに通えたんだし…それに…」

「それに…?」

「それに…そのお陰で
蓮先輩ともこうやって一緒に帰る事も出来たし」

花菜ちゃんは、頬を染めながら言ってきた。

えぇっ!?

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