恋する乙女~パーフェクト王子VSヤンキー王子~

「あ、すみません。
痛かったですか?」

「大丈夫…ごめんね。
手当てしてもらっちゃって」

二階堂さんは、申し訳なさそうに
苦笑いしていた。

「いえ、こちらこそ
ありがとうございます!
殴られるまで店をかばってくれて…」

お礼を言いながら
もう一度優しく手当てをする。

「大した事やっていないよ!
逆に殴られちゃったし。
それに許せなかったしね。こんないいお店を
めちゃくちゃにして」

二階堂さんは、悔しそうな表情した。

……二階堂さん。

「ありがとう…ございます」

胸が痛んだ。

こんなに店を守ろうとしてくれてるのに
疑うなんて申し訳ない。

「そんな悲しい顔しないで」

優しく私の頭を撫でてくれた。

こんな人が、怪しい訳が無いわ。

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