君と特別な日を過ごす方法 ~長谷川誠の苦悩~
「ごめん」
もう一度その言葉を繰り返した俺に、莉乃は少し怒ったような表情をした。

「楽しみにしてたのに」
その言葉に、俺は莉乃をそっと腕から離した。

「ごめん。言い訳はしない。でも」

「でもはいい訳でしょ?」

莉乃の言葉に、俺はその通りと言葉を無くした。

しばらく言葉を探し続ける。

「なーんてね」
その言葉と同時にふわりと笑いだした莉乃に、驚いて俺は莉乃の顔を見た。


「ねえ?なんでそんなに謝ってるの?仕事忙しかったんだし、別にいいのに。入って?」
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