君と特別な日を過ごす方法 ~長谷川誠の苦悩~
1か月前
「副社長!副社長!」
「え?」
呼ばれた声に俺は慌てて顔を上げると、少し苦笑いをした秘書の水川莉乃の顔があり、またやったか……と顔をしかめた。
「すぐに拭くので少しだけ手を止めて、コップ持ってください」
その言葉に素直に俺はコップを持って、ティッシュでコップの裏を拭きながら、邪魔にならいようにグルリと椅子を回して、窓の外に目を向けた。
「あっ……いつの間に暗くなってた?さっき昼食べたばかりなのに……」
目に入ってきたキラキラときらめく東京の夜景を目にして、俺はつい言葉に出して呟いていた。
「もう、夕ご飯の時間ですよ」
クスリと笑いながら言った莉乃の言葉に、俺は苦笑いを浮かべた。
「悪い。集中すると……え?夕食今何時?」
「20時半です」
その答えに、俺は大きくため息をついて莉乃の方に向き直った。