イジワル専務の極上な愛し方
彼が言うとおり、リビングの大きな窓からは夜の街が一望できる。

ソファセットは、夜景が見られるように配置されていた。全体的にモノトーンで統一されている、オシャレな雰囲気の部屋だ。

翔太さんは、スーツのジャケットを脱いでネクタイを外すと、早々にキッチンへ向かっている。

そのあとを、慌てて追いかけた。

「待ってください、私も手伝いますから」

声をかけると、翔太さんはシャツをまくりながら笑顔を向ける。

「夜景、見てれば？ 結構、眺めがいいだろう？」

「はい……。でも、あとから一緒に見ませんか？ 夕飯も、一緒にできたらなって……」

自分でも、こんなことを言っているのが不思議な気がする。だけど、翔太さんへの想いが溢れてきて、言葉にせずにいられなかった。

どんな反応をされるだろう……。ドキドキしながら彼を見つめると、穏やかに微笑まれた。

「そうだな、そうしよう」

そう言われ、私も微笑み返すと、二人でキッチンに立った──。

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