イジワル専務の極上な愛し方
もう少し、抱きしめてほしかったな……。心のなかで残念に思っていると、翔太さんは真摯な眼差しを向けてくれた。

それが今まで見たこともないほどで、私は思わず息を呑んだ。

「俺との結婚のために、一緒に頑張ってくれるか? 俺はどんなときでも、お前を必ず守るから。そして、誰より幸せにしたい」

「はい……。私だって、翔太さんに幸せ溢れる毎日をあげたいですから」

嬉しい……。翔太さんが、私たち二人の未来をそこまで一生懸命考えてくれていることに、胸は熱くなるばかり。

笑みを見せると、翔太さんも微笑んでくれる。そして、優しく唇を塞がれた。

明日は土曜日。起きる時間は気にしなくていいのだから、今夜は翔太さんの温もりを素肌で感じたい。

そう思っていたのは彼も同じだったのか、私たちはキスをしながらもつれるようにベッドへ倒れると、その体を重ね合った──。
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