イジワル専務の極上な愛し方
「そうですよね。ごめんなさい……」

目を閉じて、翔太さんの温もりを感じていると、安心感で満ちていく。

私はいつの間にか、こんなにも翔太さんを好きになっていたんだ……。

「謝ることじゃないよ。彩奈の可愛い一面をまた見れて、俺は逆に満足」

そう言って、翔太さんはそっと体を離し、唇にキスを落とした。

私の空回りを、”可愛い一面”なんて言ってくれるのは翔太さんくらい。

心の中が幸せでいっぱいになりながら、彼に笑みを向けた。

「お仕事中だったんですよね。中断させて、ごめんなさい。私に、お手伝いできる内容ですか？」

気持ちを切り替えよう。翔太さんはいつだって、こうやってありたっけの愛を与えてくれる。

不安になるよりも、彼と一緒に歩いていくこと、それを考えていかなくちゃ。

「いや、まだ俺のほうで詰めたい内容だから。それより、彩奈は少しゆっくりしたらどうだ？　休みなんだし」

「そうですね……」

休みなのは、翔太さんも同じなのにな……。ただ、今の話し方だと、邪魔をするなと遠回しに言われているようなもの。

三か月間、彼の秘書をやってきてそれは分かっている。仕方がないから、一人で過ごそうか。

素直に頷くと、翔太さんは私の額にキスを落とし、書斎へ戻っていった。
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