生真面目先生のちょっと大人の恋の話
でもそんな事では足りないほど、次から次へと涙はあふれ…。

「ん…、うぅ…。」

私は肘から手の甲を使って、涙をぬぐう。

そしてキッチンの前で座り込む。

「ちゃんと説明してよ…、将人…。」

結局私はそのまま泣きつかれて寝てしまったようだ。

次の日、いつものように宏弥が入って来て起こされるまで、私は全く気が付かなかった。

「おい、朝弥、どうしたんだ?」

そんな宏弥の声がどこかで聞こえるような気がする。

「朝弥、体調でも悪いのか?」

宏弥が座って、私を抱き上げた。

「あれ…?」

「どうしたんだ?ここで倒れたのか?」

心配そうに私の顔を覗き込む宏弥。

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