生真面目先生のちょっと大人の恋の話
「お~い、朝弥。」

玄関先で私を呼ぶ声が聞こえる。

あれ?

「荷物運んできてやったぞ。」

やっぱりこの声は将人ではなく、宏弥のようだ。

「今日は休みだったの?」

私はのんびりと宏弥に聞いた。

「おう、将人にあっちの家に呼び出されてな。」

そんな事、将人は私に全く言わなかったんだけど。

「お前ら、結婚するんだってな。」

「えっ?」

こないだの大家さんといい、将人は一体私の事をどんな風に話しているんだろう。

「宏弥が結婚しないなら同棲は許さないって言うんだよ。」

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