生真面目先生のちょっと大人の恋の話
福田先生は吉永先生に頭を下げると、そのまま戻って行った。

私達の様子に、吉永先生は何か聞きたいみたいだ。

「福田先生とは新卒で同じ年にこの学校に採用されたんです。それ以来、何かとお世話になっているんです。」

私は吉永先生に説明した。

何となく不機嫌そうな吉永先生の表情。

「あの先生とはどういう関係?」

吉永先生は鋭い目つきで私を見る。

「今言いましたよね?」

私は首をかしげる。

「そういう事じゃなくて…、何というか…。」

私は吉永先生の言いたい事が分からない。

「二人は付き合っているとか…。」

「はぁ?一体何を言っているんですか?福田先生とはいわゆる同僚という関係です。」

< 22 / 184 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop