生真面目先生のちょっと大人の恋の話
横田先生は私に微笑む。

「じゃあ、足を診てもらったら、私も何かお手伝いしましょうか。」

「一ノ瀬先生も準備があるでしょう?」

福田先生が不思議そうに聞いて来た。

「私の方はクラスが持ち上がりですし、毎年の事なので昨日までに少しずつ準備をしていたので大丈夫ですよ。」

だから吉永先生を高等部に案内出来る時間もあった訳なんだけど。

そんな風に吉永先生の思い出した時、福田先生が言った。

「そう言えば吉永先生と一緒だったね。」

「ええ、吉永先生も高等部の2年生の担当だから。」

私は少し意識しながら答える。

「吉永先生って、新しい先生ですよね。」

横田先生はデスクで手を動かしながら言った。

「吉永先生って、ずっと大学でスポーツ科学を研究していたらしい。どうしてそんな人がここで教師をする気になったんだろう。」

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