生真面目先生のちょっと大人の恋の話
「そうか…、そういう事か…。」

私の想像と違って、吉永先生は戸惑っているようだ。

吉永先生が宏弥の事をどう思ったかは、私には関係ない。

「そうだよな、彼氏くらい居るよな。」

「すいません、邪魔しないでもらえますか?」

私は時間が勿体なくて、即座に歩き始めた。

「おい、待てよ。」

吉永先生がまたついてくる。

「まだ何か用がありましたか?今日はいつも通りに学校へ行きたいので、無駄な時間はないんです。」

私は吉永先生を振り返る。

吉永先生は何とも複雑な顔をしている。

しかし私と目を合わすと、吉永先生はにんまりと笑った。

「明日からも朝のウォーキングはするんだろう?」

「もちろん。」

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