生真面目先生のちょっと大人の恋の話

やはりこういう時は居酒屋になるようだ。

福田先生の横に吉永先生、その対面に私と横田先生が並ぶ。

早速、私達の出会ったウォーキング大会の話になる。

「…そうか。一ノ瀬先生の処置をしたのは吉永先生だったんですか。」

福田先生は感心したように、何度もうなずく。

「でもひどいでしょ？その恩人を置いて帰っちゃったんですよ。」

吉永先生もみんなに馴染んできて、楽しそうに話している。

「だってあの時は全く面識がない状態だったんですよ。」

私も場の雰囲気の力を借りて、そんな吉永先生に抵抗する。

「まあ、一ノ瀬先生は真面目ですからね。」

横田先生もニコニコしながら答える。

みんながお酒の力を借りて、少しずつ素を出し始める。

「でも自分の勤め先で再会しちゃうなんて、お二人は縁があるんじゃないですか？」