生真面目先生のちょっと大人の恋の話
横田先生の言葉に、唸っている吉永先生。

「頑張って下さいね。」

福田先生が私をチラリと見た後、吉永先生にエールを送る。

「もう、私抜きでそんな話をしないで下さいよ。」

私は頬を膨らませる。

「今日初めてこんな風に話したけど、吉永先生は良い人だと思うけどな。」

福田先生の言葉に横田先生もうなずく。

「また一緒に飲みましょうね、吉永先生。」

そろそろお開きというところ。

私達は居酒屋の入口でそれぞれが分かれる。

私は吉永先生と二人を見送る。

「…朝弥…。」

横に並ぶ吉永先生の声に私は反応して見上げた。

宏弥と背はどちらが高いのだろう…、そんな事を思いながら。

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