生真面目先生のちょっと大人の恋の話
6
「あっ、朝弥。」

キッチンで朝食の準備をしている私の所に血相をかえてやって来たのは、当然…。

「何で俺はここに居るんだ?」

吉永先生は目を白黒している。

「おはようございます。もう私は朝のウォーキングをしてきました。ついでですので、吉永先生の分の朝食もそろそろ出来上がります。」

私は意地悪い笑顔を吉永先生に向けた。

「念願の私の自宅に来て、何か感想はありませんか?」

すると吉永先生は頭を掻きながら、私にはにかんだ。

「中に入れてもらえただけでも光栄なのに、泊めてもらえたなんてびっくりだ。」

わざとらしく目を丸くした吉永先生。

私達は顔を見合わせて笑う。

「済まなかったな。」

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