生真面目先生のちょっと大人の恋の話
「教頭に捕まったらさ、ありとあらゆる力仕事をさせられたぞ。この学校は人使いが荒いのか?」

将人は笑いながら、腕を振る。

「たくさんの物を移動させられたから、腕がだるい。」

「お疲れ様でした。」

私は笑いながら、お茶を出す。

「いつの間にか、一ノ瀬先生は居なくなるし…。でも予想通りここに居たな。」

私達は顔を合わせて笑う。

「ああ~、何か凄く距離が近づいていますね。やっぱりあの日に何かありましたか?」

横田先生は事情を聞きたくてうずうずしている。

私達は顔を見合わせる。

将人は何をどこまで話すのだろう。

将人は私に目で合図をすると、口を開いた。

将人は丁寧にあの日の夜の事を話し出す。


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