生真面目先生のちょっと大人の恋の話
9
何故か…。

かれこれ一週間、将人が私の家に居続けている。

将人の身の回りの物が徐々に増えているのは、きっと気のせいではない。

今日も真っ直ぐ私の家に、学校から帰って来た。

「ねえ、そろそろ自分の家に戻らないの?」

宏弥がやって来た時は、相変わらず二人で喧嘩している。

そんな光景にも慣れて来た今日この頃。

「あれ、俺、朝弥に言っていなかったっけ?俺が住んでいるのは仮住まい。この学校に勤める事が決まったのがぎりぎりでさ。友達のところに間借りさせてもらっている。ウォーキング大会のあった公園のそばで、車を取りに行ったところ。」

「だから?」

私は怪訝な顔をする。

「そろそろちゃんとした家を探さなきゃいけない時期なんだけど…。」

将人はチラリと私の顔を伺っている。

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