憧れのアナタと大嫌いなアイツ
自分の部屋に柊が居ることに違和感たっぷりで頭が働かない
それなのに
柊はベッドに腰掛けると
「ほら、ここ座れ」
隣をポンポンと叩く
えっと・・・
「話してやるから」
またも主導権を握られ
どこか狐につままれた感たっぷりで
隣に座った
「今朝、花乃を迎えに来たら
アイツに拐われたところだった」
そう言って悔しそうな顔をする柊
「追いかけようとしたのに
花流が出てきてさ、大丈夫だから
待ってろって・・・」
「大丈夫?」
「あぁ、そう言った」
花流の根拠・・・そう考えてハッとした
麻美と恋人繋ぎしてた・・・
「あーーーーー」
頭を抱えると“どうした”と顔を覗き込む柊
「あ、いや、あの・・・」
しどろもどろになったけれど
昨日の夜の私の気持ちの変化を知ってる麻美が花流に話したのなら
藤堂室長と出かけたとしても大丈夫と言った花流の根拠が理解できた
「んで・・・待ってる間に
花乃の親に挨拶しといた」
「挨拶?」
「結婚させてくれって」
「は?」
唐突な柊の告白に思考回路がショートした