憧れのアナタと大嫌いなアイツ
結局、コンビニから戻った麻美を部屋に引き込んで
その間、柊は花流の部屋へと移動した
私が知らなかっただけで
麻美と花流はもう3年も付き合っているらしく
「なんだか、ごめんね」
「こっちこそ、ごめんね」
親友の相談にものれなかった3年分を
一気に聞いてお腹いっぱいで
「麻美が家族になるんだね」
幸せそうな麻美を見て嬉しくなった
「それで?家元には気持ち伝えた?」
「・・・まだ」
「花流くん曰く【ベタ惚れ】らしいから
飛び跳ねて喜ぶんじゃないかな?」
「そうかな」
恋バナって照れ臭くて楽しい
7年も足踏みしたけれど
突然訪れた【恋】の予感は幸せで
幸せで、あったかい気持ちになった
。
トントン
ノックの音と同時に現れたイケメン二人
「麻美、戻って来い」
顎をしゃくった花流
「うん」
笑顔で立ち上がった麻美は
スキップしそうな勢いで
「え!花流、そんな俺様?」
「うるせぇ」
素っ気ない返事だったけど
麻美の肩を抱いた花流は見たこともない
甘い顔をしていてホッとする
そして・・・
もう一人、更に甘い顔の柊は
「話し出来たか?」
「うん」
良かったと頭を撫でた