憧れのアナタと大嫌いなアイツ
終業後に待ち合わせた洋食屋さんへ着くなり
「花乃〜やめてよ」
スマートフォンのアプリを開いて私のメッセージを指差す麻美
【この世の果てはどこですか】
仕事中に見てしまったらしい麻美に盛大に叱られながら半ベソで愚痴をこぼす
「だって〜〜藤堂室長が空まで届きそうな壁を作ったんだもん」
「空までだって登って叩き壊すんじゃないの?」
「無理だよ〜」
「じゃあ諦めるの?」
「諦めきれないから辛いんじゃん」
完全に駄々を捏ねるだけの私を宥める麻美とのやり取り
「お待たせ、ほら、ウジウジ言ってないで食べちゃって」
マスターがふつふつ煮える土鍋シチューを持って来るついでに煮え切らない私の肩をトントンと叩く
「だって〜」
口を尖らせて拗ねてみたもののビーフシチューの香りに頰が緩む
「花乃ちゃんの一目惚れ、今度は長いね」
「そ、花乃の一目惚れは片想いと決まってんの」
「そろそろ俺も二人の彼を見たいものだ」
茶化すように言うとマスターはカウンターへ戻ってしまった
「花乃〜やめてよ」
スマートフォンのアプリを開いて私のメッセージを指差す麻美
【この世の果てはどこですか】
仕事中に見てしまったらしい麻美に盛大に叱られながら半ベソで愚痴をこぼす
「だって〜〜藤堂室長が空まで届きそうな壁を作ったんだもん」
「空までだって登って叩き壊すんじゃないの?」
「無理だよ〜」
「じゃあ諦めるの?」
「諦めきれないから辛いんじゃん」
完全に駄々を捏ねるだけの私を宥める麻美とのやり取り
「お待たせ、ほら、ウジウジ言ってないで食べちゃって」
マスターがふつふつ煮える土鍋シチューを持って来るついでに煮え切らない私の肩をトントンと叩く
「だって〜」
口を尖らせて拗ねてみたもののビーフシチューの香りに頰が緩む
「花乃ちゃんの一目惚れ、今度は長いね」
「そ、花乃の一目惚れは片想いと決まってんの」
「そろそろ俺も二人の彼を見たいものだ」
茶化すように言うとマスターはカウンターへ戻ってしまった