憧れのアナタと大嫌いなアイツ
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結局、朝帰りの理由を事細かに喋ったあと
‘おやすみ’と逃げるように自室へ篭った
お気に入りのモコモコパジャマに着替えてベッドに潜り込むけれど
藤堂室長の言葉が頭の中を埋め尽くして眠れない
“妹以上に思えない”って
でも・・・“今は”ってついてた
泉さんを盾にして女子社員を寄せ付けない藤堂室長が“妹”だと言ってくれる
ってことは他の人よりランクは上?
今は・・・だめ
いつかは・・・OK?
自分に良い方向へと考えを巡らせ過ぎて
またドキドキしてきた
「花乃はいるぞ」
ノックと同時に開いたドアからスウェット姿の花流が入ってきた
「大丈夫か?」
「ダメみたい」
「そっか」
そう言うとベッドに入ってきた
「どうせ眠れないんだろ?」
私のことなら何でもお見通しのような花流
ギュッと抱き寄せられて
花流の温もりに少しホッとする胸
「今は妹以上に思えないんだって」
「そっか」
「それって他の人より特別ってこと?」
「そうだな」
「・・・ハルもそんな子いる?」
「さぁな」
相槌だけの花流の素っ気ない返事と
心地いい温もりにいつしか眠ってしまった