憧れのアナタと大嫌いなアイツ
「えっと・・・」
麻美が屋台へ行って・・・
変な3人組に声をかけられて・・・
柊に連れ出されて・・・
「あっ」
口元を手で覆った
「花乃・・・もう大丈夫だから」
頭を撫でてくれる花流
「なんでベッドに寝てるの?」
自分の置かれた状況が飲み込めない
「俺が花乃を見つけた後で気を失った」
心配そうに顔を覗き込む花流
そっか、それであの後の記憶がないんだ
少し納得しながら周りを見る
「え?、花流ここってどこ?」
ベッドから上半身を起こす
「あ〜ここ?保健室」
花流がカーテンを少し開けると学校の保健室って感じの配置が見えた
カラカラと引き戸が開いて
「気づいた?」
ペットボトルのお茶を持った麻美が入ってきた
途端にククッと笑う花流
「どうしたの?」
顔を見合わせた麻美と突然笑い始めた二人を訝しげに見ると
「クッ、ま、麻美さん両手にたこ焼きとアメリカンドック持ったまま立ち尽くしてて・・・ハハハ」
堪え切れないといった花流
「だってしょうがないじゃんっ、もどってみたら花乃はいないし、状況が読めないんだから〜」
少し拗ねた風の麻美も花流につられて笑っているから怒っているわけではなさそうでホッとする
「ごめんね」
「いいのよ、んで・・・なにがどうなったの?」
「あ〜」
突っ込んで聞いてきた麻美に倒れた理由も気になる様子の花流
「麻美を待ってる間にね・・・」
二人がけのテーブル席が空いたことから順を追って記憶を辿った