優しい恋
「あ…林田先生」
「あれ?どうしたの?」
「1時間目、自習になって
他の先生にいろいろ頼まれて
荷物持ってきました」
「ありがとう。重かったでしょ?
大丈夫?」
「大丈夫です」
「音楽の準備いろいろ大変だから助かるよ。ありがとう」
助けられたのは私のほうなのに…
先生の歌声を聴いて、頑張ろうって思えた。
先生がいなかったら、学級委員も学校も辞めていたかもしれない。
「桜井さん?」
「あ、すみません。
4時間目、授業お願いします」
「よろしくね」
「まだ荷物残ってるので失礼します」
「どこに持って行くの?」
「資料室です」
「お礼に手伝うよ」
「でも、準備あるんじゃ…」
「あと少しだから大丈夫」
「ありがとうございます」