優しい恋
「先生遅いな…」
ガラガラ…
「遅れてごめんね。
新谷先生が諸用で来られなくて頼まれたから、2人で話進めましょう」
「はい」
「2学期の主な行事は学園祭になります」
学園祭か…
出られないかもしれない…
担任の新谷先生は、病気のことを知っている。
他の人には言わないようにお願いした。
病気なのに学級委員やっていいのかな…
学園祭のこといろいろ決めても
入院なんてしたら迷惑かけちゃうな…
他の人にやってもらったほうが…
「桜井さん?大丈夫?」
「あ、すみません…」
「具合悪い?」
「大丈夫です」
いろいろメモはしたけど、私には必要ない
先生にもみんなにも迷惑かけてしまうかもしれない…
罪悪感でいっぱいだった。
「ほんとに大丈夫?具合悪そうだよ。
今日はここまでにしようか。
帰れる?」
私は返事がすることができず
下を向いていた…