儚い絆
突然に腕をつかまれて
「ちょっとまて。
自分だけ言っていい逃げするのか?」
「なっ、いい逃げなんて。」
「だって、そうだろう。」
「はあっ、不愉快な思いを
させてしまったのなら謝ります。
ですが、あの頃の事は
もう思い出したくないのです。」
「なら 尚更訊く必要がある。
俺との付き合いを
そんなに嫌がっているように
俺には見えなかった。
一度、母親達に話して
場所を変えよう。
子供は、大丈夫か?」
「子供は、父といるので大丈夫です。
ですが、聞かれてましたか?
私はあの時のことは、
もう忘れたいのです。
ですから・・・・・」
「お前には、そうでも
俺はあの時の事が
トラウマのようになって
先に進めてない。
それは、お前にも原因が
あるだろう。
なら、話し合う必要があると思うだろ。」
「トラウマっ、だなんて
わっ、わかりました。」
相楽さんは、私の返事きくと
母親達の所に行き
「前の会社の同僚と
言うこともあり
もう少し、話をしたいのですが
よろしいですか?」
と、私の母にきいた。
母は、ちらりと私を見て
「叶愛が、良いなら
私は、先に帰ります。」
と、言うと
相楽のお母様が
「柊弥、きちんとお送り
するのですよ。
青山さん、申し訳ありません。
叶愛さん、宜しくお願いします。」
と、言われて
「いいえ、とんでもないです。
お母さん、お父さんと・・
伝えてね」
「はいはい。」
と、母は言うと
何かいいたそうな顔をして
相楽のお母様と
ホテルから出ていった。