儚い絆
なな
玄関の扉を開けて待つ
彼の横を通り中へ・・・
くつを脱ぎ、私を置いて
あがって行く、彼
「ふっ‥‥いちいち、動かなくなるな。」
と、鼻で笑う彼に
もうっ、勝手な
と、思いながらついていく・・・
玄関も広く
少し長い廊下
廊下の左右にトイレ・お風呂
クローゼットの部屋
廊下の先
行きつく所にリビング・ダイニング
リビングから寝室に行けるドア
寝室からクローゼットの部屋は
繋がっている。
リビングは、彼らしく
こざっぱりしていた・・昔は・・
えっ、これは・・・
リビングの家具は変わらないが
さりげなく置かれている‥‥観葉植物
壁にも飾りが・・・
ああ~、付き合っている方の趣味
かと思っていると・・
ふと目についたのは
ダイニングテーブル
これは・・
一本の木から造りあげたようなテーブル
椅子も同じ色合いで
座り心地のよさそう
私が昔、こういうのがいいなあ
と、言ったのに似ている‥‥‥
まさかね‥‥
覚えてないよね‥‥‥
「コーヒー煎れたから、座れば。」
と、言われて
「‥はいっ、ありがとうございます。」
と、言って彼の前に腰かけた。