儚い絆

叶愛が電話した時に電話に出たのは
エナと言う女性だ。

(そうだ、エナと名乗っていた。
なんで、わかったんだろう。)

ニューヨークに行って来たんだ。

(えっ・・)

エナは、同じような仕事をしていた人で、
最初は、友好的だったんだが
段々と変わってきて
俺の邪魔をしたり
嫌がらせをしたりするようになって

叶愛からの電話にも勝手にでたり
電話の履歴を消したり
しまいには、俺の携帯を壊したんだ。

それを他の同僚がみていて
話してくれたんだ。

そして上司に報告して
エナは別の支店に転勤させられた。
一人抜けてから、余計に忙しくて
携帯を買いに行くことも出来ず

そんなとき日本から
一度報告に戻るように連絡が来て
戻ってみると
お前は、会社を辞めていた。
課の仲間に理由を聞いても
誰も知らないと言うし
叶愛の住んでいたマンションにも
いったが、反応はなく
一度ホテルにもどろうと

途中のショップの中で

そこで・・お前‥‥叶愛を見た
同じぐらいの年頃のイケメンと
楽しそうにしていた。

あいつ、何やってるんだ!
と、思いショップに近づくと
お前の手には、小さな小さな服
そして‥‥二人は見つめあって
微笑みながら男の方が
お前のお腹に触れた。

(あのときだ、隼人と美弥を待っている時)

・・・ああっ、そういうことか

だから、俺の前から
姿を消したのか
と思った。

そして俺は、逃げるように
ニューヨークに戻った。」

(そんな・・・)
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