殿堂入りの君は、俺のもの
「だから、うるさいってばあんた」
「そうじゃなくて! なんで俺の事好きじゃないのにOKなの!?」
俺がそう尋ねると、吉村は本を読みながら、微かに笑った。不敵かつ、上品なあの笑み。俺はやっぱりドキっとした。
「あんまり好きじゃないってことは、ちょっとは好きってことじゃん」
「ちょ、ちょっと……」
まぁ、言葉の意味をよく考えるとそうだけど……。いや、でもちょっとって……ちょっとだけなんだ、はは。
ちょっとショックだけど、嫌われてはいない……のかな。
「ちょっと好き、で付き合うの?」
「……だってさ」
俺の問いに、美沙は指で自分の髪を絡めながら言った。なんだか色っぽいな、と思った。黒縁眼鏡をかけているのに、色っぽい。
「ちょっとは好きってやつも、いないし。大野以外」
「そうじゃなくて! なんで俺の事好きじゃないのにOKなの!?」
俺がそう尋ねると、吉村は本を読みながら、微かに笑った。不敵かつ、上品なあの笑み。俺はやっぱりドキっとした。
「あんまり好きじゃないってことは、ちょっとは好きってことじゃん」
「ちょ、ちょっと……」
まぁ、言葉の意味をよく考えるとそうだけど……。いや、でもちょっとって……ちょっとだけなんだ、はは。
ちょっとショックだけど、嫌われてはいない……のかな。
「ちょっと好き、で付き合うの?」
「……だってさ」
俺の問いに、美沙は指で自分の髪を絡めながら言った。なんだか色っぽいな、と思った。黒縁眼鏡をかけているのに、色っぽい。
「ちょっとは好きってやつも、いないし。大野以外」