殿堂入りの君は、俺のもの
世の中、かわいい子っていうのは結構いる。だけど吉村は……。
掛け値なし。正真正銘、絶世の美少女だった。眼鏡でオタクっぽいとさえ思えた彼女は、眼鏡を取った瞬間、恋愛ドラマに出ても差し支えないほどの美しさだった。
「結婚してください」
気づいたら俺はそう言っていた。そして言った直後に、また後悔の念が渦巻く。あわわ、俺何言ってんだ。いや、でも本心だけど……。
すると美沙は、眼鏡を取ったままで、俺を驚いたように見つめた。……あ、幸せ。見つめられるなんて……もうちょっとそのまま……(もう俺変態でいい)。
……じゃなかった。今度こそ、怒ったかもしれない。軽々しく結婚なんて言うなんて……。
しかし吉村は。
「は? 無理に決まってんじゃない、あんたまだ17歳でしょ? あと一年はできないじゃん」
そう言うと、眼鏡をかけなおし、再び本を読み始めた。
――って、そういう問題か……?
かくして、吉村のことが大好きな俺と、俺の事がちょっと好きな吉村の交際が始まったのだった。
掛け値なし。正真正銘、絶世の美少女だった。眼鏡でオタクっぽいとさえ思えた彼女は、眼鏡を取った瞬間、恋愛ドラマに出ても差し支えないほどの美しさだった。
「結婚してください」
気づいたら俺はそう言っていた。そして言った直後に、また後悔の念が渦巻く。あわわ、俺何言ってんだ。いや、でも本心だけど……。
すると美沙は、眼鏡を取ったままで、俺を驚いたように見つめた。……あ、幸せ。見つめられるなんて……もうちょっとそのまま……(もう俺変態でいい)。
……じゃなかった。今度こそ、怒ったかもしれない。軽々しく結婚なんて言うなんて……。
しかし吉村は。
「は? 無理に決まってんじゃない、あんたまだ17歳でしょ? あと一年はできないじゃん」
そう言うと、眼鏡をかけなおし、再び本を読み始めた。
――って、そういう問題か……?
かくして、吉村のことが大好きな俺と、俺の事がちょっと好きな吉村の交際が始まったのだった。