殿堂入りの君は、俺のもの
 いつもくだらない、“美少女ランキング”とやらを話している、クラスメイトの三人の男がいた。

 別にさ、美少女ランキングならまだいいさ。多分言われてもそんな悪い気はしないし。――だけど、こいつらが今話してるのは。

 どうやらそれとは、全く逆のランキング。
 最悪だ、こいつら。そりゃさ、かわいい子は俺だって好きだよ。でもこいつらが今言っている一組の佐藤さんは、確かに顔はあんまり良くないかもしれないけど、すっごくいい子なんだ。去年同じクラスだった時、俺が学校休んだ時(実はサボったんだけど)、次の日勉強教えてくれたんだぜ。

 顔はそんなにかわいくないかもしれないけど、俺は佐藤さんの事が好きだった(友達として、だけど)。てゆーか、性格がいいと俺は何故か顔もかわいく見えてくる。それが一般的には、“ブス”とされる顔であっても。

「うちのクラスの高島もやべーよな」

「ああ! やべーやべー! 近寄りたくないもん」

「あいつは二位だな」
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