あなたの心臓を私にください。
「お前のとこは?何やってんの」

そう聞かれて私は一瞬固まった。

「おい?どうした?」
不思議そうに見つめられてやっと我に返った


やばい…自分が聞かれるかもって事思いっきり忘れてた!
何とか誤魔化さないと、

「あ…いや、ほら!九条君って他人に興味なさげだったから!そう聞かれるのは意外で!ごめんね!」

これはほんとに思ってる。
何となくそんな感じがしてたから

「別に…そりゃ何でも知りたい訳じゃないけど、他人に全く興味無いわけじゃない。」

少し決まり悪そうな顔だった。

そして、私の顔を覗き込み、少し照れくさそうに笑ってこう言ったのだ。

「…そう見える?」

私は今まで男の人に笑いかけて貰ったことはない。父親も、そんな人じゃなかったから。

………すごく綺麗だった。

〝キュン〟私の胸の音がなった事にまだ、この時は気づけなかった。
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