春を待つ君に、優しい嘘を贈る。


「―――ねえ。たった今俺が言ったこと、忘れたの?」



「っ…!!?」




りとは殴り掛かってきた夏樹さんの腕を掴むと、膝に回し蹴りを入れ、その場に尻餅をつかせた。

そして、不敵に微笑む。




「暴力、反対。人間なら、頭使って?出来ないなら、明日からアンタのことを猿って呼ぶ」



「て、めえ…!!!」



「そうやって怒鳴るなら、犬だね」
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