異世界トランスファ
それからというもの、毎日代わる代わる3人は私の部屋に看病に来た。


私は徐々に骨折した部分も治ってきて、少しずつ動けるようになった。

ナギが優しい。


「まだ無理すんなよ」


「うん。でもだいぶ良いよ」


「早く治して仕事行くぞ」


「わかってるよ・・フフ」

まさか殺されかけたナギに看病される日が来るなんて。

最近は色んな顔を見せてくれるようになった気がする。


「良かったな」


「え?」


「センリの事」


「あ・・」


気にしてくれてたんだ。

大人になってきたね、ナギ。お姉さん嬉しい。


「うん、でも・・私には関係ないもん。だって、センリとどうなりたいとかないしさ」


「本当に?」


「え?うん」



それは本当だ。

センリの事はもちろん好きだが、どこかで一線を引いてしまっている自分がいるのも確かだ。

センリは「何かの縁」て言ってくれたけど、やっぱり私は異端だと思うから。



「センリはイケメンだし、眺めてるくらいでちょうどいいよ」


「ふーん、それ言ってもいい?」


「え!?駄目駄目!絶対駄目!」


「どうしようかな~」


「ナギ様~~」


すっかりナギの奴隷も板がついてきた。

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