異世界トランスファ
二日経った。


それからというもの、ナギは寝込んでしまった。

私は順調に回復して歩けるようにもなったので、ナギの看病をしようと部屋をノックした。


「ナギ?はいるよ」


「・・・」


返事はない。ただの屍の様・・いやいや、ちゃんと生きててほしいです。



ベッドにうずくまるナギ。


「ナギ?」


「なんだよ。くんな。殺すぞ」



拒否された。

まるで出会った頃にリセットされた気分だ。


ってRPGか。


「そんな事いわないで。もう二日も食べてないじゃん」


「いらない」


反抗期再び。


「んー・・無理にとは言わないけど。でもちょっとは食べて。折角作ったんだから」


「ヒオリの料理が家の中で一番マズイ」

「なんだとおおおう!?」


正直に言おう、その通りだ。


「ふ、ふんだ。いいもん。じゃあ私が食べるもん。このリンゴだって」


「リンゴは剥いただけだろ。食べるから置いとけ」


選ぶな!くそっ!


ハッ!!私は女のコ。女のコ。

自分でも思うよ。

男口調になっちゃうって。

うん、それは置いといて。



「じゃあ、もう行くね。迷惑そうだし」


と帰ろうとしたが、袖をぐいっとつかまれた。


なんだ、やっぱ可愛いところあるじゃん。
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