異世界トランスファ
何故かリッカさんの来訪に、私は自分の自由を奪われた気がしてしまった。


何処にいたらいいのかわからないし、どんな気を使ったらいいのかわからない。


「とりあえず座れば」


とナギに言われる始末だ。


ナギに促されるまま、私はギンの横に座らせられた。


見れば見るほどお似合いカップルすぎる。

眩しいぃ。


ギンは気軽に話始める。楽しそうだ。


「しばらくってどれくらい滞在すんの?」


「2、3日から一週間ってとこだな。仕事の件で時間が惜しいから来てもらう事にした」


「なるほどね」


うんうんそうだよね!仕事の関係だもんね!うんうん!


私は無駄に頷く。


「学校も休むことにしたから、この2、3日は部屋にこもるつもりだ」


部屋に・・こもる。



「ふ~ん」


ギンは私の青い顔を見てニヤニヤしている。



「ま、いいんじゃね?にぎやかで楽しそうだし」


「よかったら食事の用意なんかもさせてください。お世話になりますので」


「それはありがてえな、ヒオリ」


「え?う、うん」



何故私に振ってきたのギン。

この家で一番料理が下手な私に。


憎い~~~(怒)

足を蹴り飛ばしてやりたい。

< 171 / 850 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop