異世界トランスファ
「なあ?なんか事情があるんじゃね?」


とナギは私にフォローをしてくれる。


なんて良い奴に育ったんだナギ。

初めて会った時とは雲泥の差だね。


枕をクッション代わりにして抱きしめている私の隣に座った。



「ナギ・・」


「リッカって王の城にいたんだろ?聞きたい事山ほどあるんだよ。センリって学者だし。この国をいい国にしたいって昔からそればっか言ってるし」


そうだ。

センリはもしかしたら解放軍に入っているかもしれないんだった。


「リッカの知っている情報は余すことなく使えるだろ」


「・・うん」


そして枕を私から取り上げる。


「抱くなら、俺にしろよ」


ブハッ

思わず吹き出しそうになった。



「ナギ・・ずいぶん積極的になったね」


「あ?俺はもう我慢しないし、したい事はする。後悔する前にな」


とナギは私に抱き着いた。


「わっ・・ナギ」


「俺がいるから。家の中でまでそんな変な顔してんなよ」


ナギなりの全力のフォローだ。



「フフ・・ありがとね。ナギ」


「このまま押し倒してもいい?」


「それは駄目」

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